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筑波大学の大学院、ドイツ文学領域のホームページへようこそ。
筑波大学で独文学を研究するための大学院は、人文社会科学研究科・文芸言語専攻の中にある「ドイツ文学領域」です。ここでは、自由で家庭的な雰囲気のもとで、ドイツ文学を広い社会的・文化的視野から研究することができます。(なおここでは、オーストリーやスイスなども含むドイツ語圏の文学をまとめて、便宜的に「ドイツ文学」と総称します)
も く じ
1.研究テーマ
2.学位取得までのプロセス
3.授業
4. ドイツ語力の強化
5.院生生活
6.研究成果の刊行
7.博士号取得後の進路
@ 研究テーマ
「ドイツ文学」領域ですから、広い意味でドイツ文学にかかわる研究が求められますが、具体的な研究テーマや方法等は、指導教員との相談の上で自由に選ぶことができます。個別作品研究や作家研究という従来からの研究形態はもちろんのこと、さまざまな学際的研究も歓迎されます。ドイツ本国のGermanistikも今日では、哲学・思想や社会科学等の隣接諸領域との連携を模索し、狭義の作品研究に加えてKulturwissenschaft (文化研究)としての関心を拡大することによって生き残りを図りつつあるのが現状です。
私たちの大学院でも、仮に伝統的な作品・作家研究を行なうのであってもなるべく自己目的的な閉じた研究にならないよう努め、作品・作家の背景にある歴史的・社会的文脈を踏まえて広い視野から作品にアプローチし、それによって文学テクストをより精密に読んでゆく能力を養っていきたいと考えています。もっとも、ドイツ語というチャンネルを通してこそ見えてくる問題を扱うのであるなら、個別作品研究のような伝統的文学研究の形態を取る必要は必ずしもありません。文学研究と全く無縁の研究は難しいですが、例えば音楽や映画などの芸術、あるいは日独間での文化受容や文化交流などに関する理論的考察、ディスクール分析やフェミニズム理論など、文学の隣接領域における広い意味でのドイツ文化関連テーマを研究したいと考える学生の希望にも、なるべく対応していきたいと考えています。進学を希望する人で、具体的にどのようなテーマが研究可能なのかが問題になりそうな場合や施設・授業の見学などを希望する場合には、事前に問い合わせてみてください。
なお、以上述べてきたようなドイツ文学の研究の現状についての担当教員による簡単なコメントは、こちらも参照してください。ちなみに、最近の院生たちが取り組んできた、あるいは現在取り組みつつある修論・博論のテーマは、ニーチェ、ヴァーグナー、ギュンター・グラス、イェリネク、叙情詩の日本語訳論、ドイツ映画など、多岐に亘っています。
A 学位取得までのプロセス
筑波大学では人文系の学問分野でも、大学院進学者には博士号取得を目指すことを当然の前提として、組織をあげてさまざまな支援をしています。ドイツ文学領域も例外ではありません。5年一貫性である私たちの文芸・言語専攻の大学院では、どの領域に籍を置いても、博士論文を書くために在籍をするのだという意識を持ってもらうことになります。もちろん実際には、修士号を取得して2年で退学し就職することも、また修士論文とは違うテーマで博士論文を書くことも可能ですが、多くの学生にとっては、修士論文は博士論文へのステップと位置づけられることになり、始めの2年で修士論文を書き修士号を取得したら、そのまま博士論文の準備に入ってもらうことになるわけです。
なお、他大学で修士号を既に修士号を取得した人で、さらに博士号を取得したいと考える場合には、3年次編入も可能です。
B 授業
大学院の授業は、必修単位数のしばりなどが比較的緩やかなため、ドイツ文学領域の授業を中心に好きな科目を取れば十分です。文芸・言語専攻でドイツ文学を担当しているのは、相澤啓一とHerrad Heselhausという二人の教員です。前者ではこれまで、Germanistikの基礎的な話題や研究法に関する文献講読に加えて、「ナショナリズムと文学」、「戦後ドイツ文学における語り」「翻訳論」などのテーマを扱い、後者では、「叙情詩論」、「ポストモダンの文学理論」、「フェミニズム」、「老年と文学」などのテーマが扱われてきました。ただし、学生数は多くないため、授業では個々の院生の論文テーマやニーズ・希望にあわせてテーマやテクストが柔軟に選択されることも少なくありません。院生の研究進捗にあわせて、授業の中で適宜発表やディスカッションの機会も設けます。
なお、ドイツ文学領域以外の授業ももちろん履修することができます。文芸・言語専攻内の他領域、例えば総合文学やフランス文学、またドイツ言語学などの領域の授業も履修できますし、他専攻、たとえばドイツ文学関連の研究者を何人か擁する現代語現代文化専攻の授業の履修を考えてもいいかもしれません。これらについては、大学院便覧等も参照してください。
C ドイツ語力の強化
ドイツ文学を読んでいく上でドイツ語の語学力が最も重要なツールであることは言うまでもありません。さらに、ドイツ文学領域で博士課程を修了した人の大半がドイツ語教員としての就職を目指すことを考慮すれば、入試に際してもドイツ語力が問われ、さらに博士課程在学中にもドイツ語の運用能力そのものの一層の向上が目指されるのは当然でしょう。
日本人教員の授業でも、折にふれてドイツ語読解力の強化を意識的に目指しますし、ドイツ人教員の授業は当然すべてドイツ語ですから、聞き取りや会話力、ドイツ語作文など、総合的にドイツ語力を強化してゆく機会が提供されています。そうした機会をぜひ積極的に活用し、語学力を意識的に高めていって欲しいと考えます。なお、担当教員の相澤は本学以外の場で日独通訳者養成教育にかかわっていることから、職業教育に直結するレベルのドイツ語教育に関心を持つ希望者は、授業内外でさらにそうした分野に関して指導を受けることもできます。さらに、将来はドイツ語教員として活躍するであろうとの前提のもとに、初級ドイツ語の授業を実際に行ってみる授業体験機会を含めた、ドイツ語教育に関する指導も行なっています。
D 院生生活
5年間の博士課程の生活は最終的に、博士論文を書くためにあります。院生たちは基本的に、人文社会科学研究棟の5階(そこに担当教員たちの研究室、および、いわゆる「院生室」があります)と図書館とを往復する毎日を送ります。この「院生室」は、ドイツ語学領域と分け合っていて多少手狭ですが、互いにアドバイスしたり助け合ったりして共同体を形成する院生たちの大切な居場所となっており、ときどき卒業生たちも訪れてくれます。院生室にはLANに接続したパソコンがあり、共用で使用できます。
なお、毎年6月には、学内外・国籍を問わず広くドイツ文化に関心を持つ人々に呼びかけてドイツについて語る親睦と交流とワインの夕べ「ドナウの会」が学内の食堂で開かれるのが伝統となっています。このときばかりは、院生室が「ドナウの会」の事務局となって院生たちも大忙しです。
また、夏季休暇中には、他大学のドイツ文学・ドイツ文化系院生・教員との交流をめざして、インターウニ・ゼミナール等の学外セミナーにも積極的にかかわっています。
なお、論文執筆のために、またドイツ語運用能力の向上や異文化理解を目ざして、ドイツ語圏に留学することを積極的に勧めています.DAADを始めとする種々の公的留学奨学金制度を受験する機会の活用を目指すほかに、本学独自のベルリン自由大学やBayreuth大学等との交流協定もあり、意欲的に院生を送り込んでいます。
E 研究成果の刊行
在学中から最低でも年一本論文を発表してゆくことを目指し、教員の指導のもと、論文執筆に励みます。それら研究成果は、日本独文学会等の会誌等における発表をめざすほか、筑波大学ドイツ文学領域で毎年刊行している学術雑誌『Rhodus』(「筑波ドイツ文学会」発行)に掲載することとなります。
F 博士号取得後の進路
ドイツ文学領域で博士論文を提出した人の大半は、大学等でのドイツ語教員を目指すことになりますが、日本では残念ながらここ何年か、ドイツ文学を専攻した後の就職状況はあまり芳しくない状況が続いています。これは、大学でのドイツ語ポストをめぐる一般的状況に起因するものであり、そうした中では筑波大学大学院の修了者たちはなかなか健闘していると言えるのですが、修了後の当初は非常勤講師のポストから始めざるを得ないケースが多いのも事実です。だからこそ、質の高い博士論文の執筆や、それ以外の数多くの論文の執筆、そしてできれば留学経験といったポイントを積み重ね、なるべく早く就職ができるように指導・支援をしています。
なお、先にも触れたとおり修士号取得を以て就職することも可能です。最近ではそうした形で一名、岩波書店に就職しました。
問い合わせ先: 問い合わせメール または
つくば市天王台1-1-1
〒305-8571 筑波大学 文芸言語専攻 ドイツ文学領域宛
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